Cinematic Rooms Professional / liquidsonics セール価格推移 と特徴

Liquidsonicsが開発した「Cinematic Rooms Pro」は、映画音楽やポストプロダクションの厳しい要求に応えるために設計された、最高峰のアルゴリズミックリバーブプラグインです。特にPro版はDolby Atmosなどのイマーシブオーディオ環境に完全対応し、比類なき空間表現力と柔軟なコントロール性で、サウンドに究極の奥行きとリアリティをもたらします。

cinematic rooms pro の主な特徴

Cinematic Rooms Proの主要なポイントをまとめました。

• 最大7.1.6chのDolby Atmosまで対応する、本格的なイマーシブ/サラウンド設計
• 色付けが極めて少なく、原音のニュアンスを損なわない透明感のある響き
• 初期反射と残響を独立して精密にコントロールできる高度なエンジン
• サラウンド空間での音像定位を直感的に操作できる専用パンナーを搭載

イマーシブオーディオへの完全対応

ステレオからAtmosまで、あらゆるフォーマットで一貫した空間表現を実現します。

Cinematic Rooms Proの最大の特徴は、ステレオから7.1.6chのイマーシブオーディオまで、幅広いチャンネルフォーマットにネイティブ対応している点です。各チャンネル間の響きのつながり（クロストーク）や、音源の定位を3次元空間で自由にコントロールできるサラウンドパンナーを備えており、複雑なイマーシブミックスにおいても直感的かつ精密な空間設計を可能にします。

透明で自然なリバーブサウンド

原音をマスキングすることなく、美しく溶け込むクリアな残響が特徴です。

このプラグインが生み出す響きは非常に透明度が高く、色付けが少ないことで知られています。これにより、オーケストラのような情報量の多い音源や、繊細なダイアログに対しても、音の輪郭をぼやかすことなく自然な奥行きだけを付加することができます。あくまで主役である原音を引き立てる、最高品質の空間アンビエンスを提供します。

高度な残響コントロール

空間のキャラクターを決定づける初期反射と残響を、完全に独立して調整可能です。

多くのリバーブでは一体化されていることが多い「初期反射（Reflections）」と「後部残響（Reverb Tail）」を、それぞれ独立したエンジンでコントロールできます。これにより、例えば「壁の反響はタイトだが、響きの余韻は長く豊か」といった、より複雑でリアルな音響空間を自在に作り出すことができます。

使用感とワークフロー

Cinematic Rooms Proは、特に映画の劇伴制作やゲームのサウンドデザインにおいて、その真価を発揮します。例えば、Dolby Atmosミックスにおいて、特定の効果音（例：頭上を飛ぶヘリコプターの音）にだけピンポイントで上方向からの反響を与えたり、スクリーン全体のオーケストラを包み込む壮大なホールの響きを作り出したりといった作業が、極めて効率的に行えます。

インターフェースは多機能ながらもロジカルに整理されており、目的のパラメーターに素早くアクセスできます。豊富なプリセットは即戦力になるだけでなく、サウンドデザインの出発点としても非常に優秀です。

Standard版との違いは？

Cinematic Roomsには、ステレオ専用のStandard版と、サラウンド/イマーシブ対応のPro版があります。主な違いは以下の通りです。

• 対応チャンネル数: Standard版がステレオに限定されるのに対し、Pro版は最大7.1.6chまでのサラウンドおよびイマーシブフォーマットに対応します。
• サラウンド機能の有無: Pro版には、サラウンドパンナーやチャンネル間のクロストーク調整など、サラウンドミックスに特化した機能が多数搭載されています。

ステレオミックスがメインであればStandard版でも十分なクオリティを得られますが、将来的にでもサラウンドやイマーシブオーディオ制作を手がける可能性がある場合は、Pro版が唯一の選択肢となります。

システム要件

Mac

• OS: macOS 10.15 Catalina 以降 (Apple Silicon ネイティブ対応)
• プラグイン形式: AU, VST2, VST3, AAX

Windows

• OS: Windows 10 以降
• プラグイン形式: VST2, VST3, AAX

※iLok 2/3、iLok Cloud、またはマシン認証が必要です。

※要件はバージョンアップで変わる可能性があります。

総評：イマーシブ時代の空間表現を定義する、プロのためのリバーブ

Cinematic Rooms Proは、単なる高品質なリバーブプラグインではありません。Dolby Atmosをはじめとするイマーシブオーディオ制作が標準となりつつある現代において、クリエイターが求める3次元的な空間表現を、最高のクオリティと操作性で実現するための必須ツールです。ポストプロダクションや映画音楽に携わるすべてのプロフェッショナルに、導入を強く推奨します。