Tai Chi Lite to Standard (upgrade) / liquidsonics セール価格推移 と特徴

Liquidsonicsの高品質アルゴリズミックリバーブ「Tai Chi」のポテンシャルを最大限に引き出す、Standard版へのアップグレードパッケージです。Lite版の基本的な機能に加え、マルチバンド・ディケイ制御や高度なダイナミクス・モジュールが解放され、より創造的で精密な空間デザインが可能になります。

tai chi lite to std (upgrade) の主な特徴

• マルチバンド・ディケイ・コントロール: 周波数帯域ごとにリバーブの減衰時間を個別に設定可能
• 統合されたダイナミクス: リバーブ成分に直接作用するコンプレッサー、ダッカー、ゲートを搭載
• 豊かなモジュレーションとEQ: 空間に深みと動きを与えるコーラスと、音質を補正するEQを内蔵
• 忠実な空間表現: リアルな初期反射と、濃密で色付けのないリバーブテイルを両立

マルチバンド・ディケイ・コントロール

周波数帯ごとにリバーブの長さを操る、次世代の空間デザイン

Tai Chi Standard版の核となる機能です。最大4つの周波数帯域に分割し、それぞれのリバーブ減衰時間を個別に設定できます。例えば、低域の濁りを避けるために低音域のディケイは短くタイトに保ちつつ、高音域は長くきらびやかに響かせるといった、従来のEQ処理とは根本的に異なるアプローチで、クリアかつ壮大な空間を両立させることが可能です。

統合されたダイナミクスとモジュレーション

リバーブをより音楽的に制御する内蔵ツール群

Standard版では、リバーブ成分に対して直接作用するコンプレッサー、ダッカー、ゲートが追加されます。特にダッカーは、ボーカルやリード楽器が鳴っている間だけリバーブ量を自動的に下げ、音の隙間で豊かに響かせるといったプロのテクニックを簡単に実現します。また、コーラス・モジュールを使えば、リバーブテイルに揺らぎと広がりを加え、よりリッチで立体的なサウンドスケープを描き出せます。

使用感とワークフロー

アップグレードによって、Tai Chiは単なるリバーブから積極的なサウンドデザイン・ツールへと進化します。例えば、ボーカルミックスではダッカー機能が非常に有効です。複雑なオートメーションを描くことなく、歌詞の明瞭度を保ちながら、語尾には美しい余韻を自然に付加できます。

また、ドラムバスではマルチバンド・ディケイが威力を発揮します。キックの低域が不必要に響いてミックスが飽和するのを防ぎつつ、シンバル類の高域には開放感のあるアンビエンスを与えるといった使い方が、一つのプラグイン内で完結します。直感的なインターフェースで、複雑な処理をスピーディに行えるため、制作の効率も大きく向上するでしょう。

Standard版との違いは？

このアップグレードを適用することで、Tai Chi Liteから以下の主要機能が解放されます。

• ディケイ・コントロール: シングルバンドから最大4バンドのマルチバンド・ディケイに対応
• ダイナミクス: コンプレッサー、ダッカー、ゲートの各モジュールが追加
• モジュレーション: コーラス・モジュールが追加
• プリセット: より多くのファクトリープリセットが利用可能に

システム要件

Mac

• OS: macOS 10.15 Catalina 以降 (Intel & Apple Silicon 対応)
• プラグイン形式: AU, VST2.4, VST3, AAX (64-bitのみ)

Windows

• OS: Windows 7 以降
• プラグイン形式: VST2.4, VST3, AAX (64-bitのみ)

※iLokアカウントによるライセンス認証が必要です（物理的なUSBキーは不要）。

※要件はバージョンアップで変わる可能性があります。

総評：空間表現を「デザイン」するツールへ

Tai Chi Liteを既にお持ちで、その透明感と品質に満足しているなら、このStandard版へのアップグレードは制作環境を大きく飛躍させる投資となるでしょう。マルチバンド・ディケイやダイナミクスといった高度な機能は、ミックスにおけるリバーブの役割を「付加」から「積極的な音作り」へと変えてくれます。より繊細で、よりダイナミックな空間表現を求めるすべてのクリエイターにおすすめです。