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【Flamingo/米津玄師】コード進行と分析

ボカロP時代から現在に至るまで数々の名曲を生み出してきた米津玄師さんが作る、ファンキーでクールな楽曲「Flamingo」。

シンプルゆえに奥深い、今回はそんなこの楽曲のコード進行について分析していきます!

ここからの内容は、er-music編集部の独自の見解になります。 読者様との解釈に相違がある場合も、考え方の一例、娯楽の一環としてご覧ください。 また、ダイアトニックコードの理解があるとより楽しめるかと思います。 ダイアトニックコードとは?

全体を通して

この曲の情報

作詞/作曲:米津玄師

キー:Gm

BPM:114

発売:2018年10月31日

ベースを主軸に、ワウギターによるカッティングや、スキャットなどのサンプリングを多用して展開していくファンキーなサウンドと、
ところどころピッチを落としていくエレピや随所で聞こえてくる笑い声によって、お洒落でダーティな雰囲気を作り出し、
そこに古い日本の言葉遣いと沖縄民謡的な歌い回しで和の要素を取り入れるという、非常にハイセンスな楽曲。

コード進行的にも繰り返しの多いミニマルでシンプルな楽曲ゆえに、米津玄師さんの手腕が光ります。

構成

イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→Aメロ→Bメロ→サビ→Cメロ→ラスサビ

イントロ、Aメロ、Bメロ、間奏は4小節単位で切り替わっていくので、非常にコンパクトです。

サビも10小節とわりと短めで、フックとなりそうな沖縄民謡的な歌い回しのCメロで16小節と一番長く使っています。

再生時間も3分16秒と短めで、どちらかといえばミニマルで洋楽的な楽曲といえます。

 

イントロ

楽譜イントロ

1~4小節目

コード Cm→D→Gm→Cm→D→Gm
ディグリ ー表記 Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm→Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm

 

4小節と短いイントロですが、冒頭からベースとスキャットのサンプルボイスがスタイリッシュで印象的。

ここではコードというコードはまだ鳴っていませんが、これだけでも成立するかっこよさがあります。

 

Aメロ

楽譜ABメロ

1~4小節目

コード Cm→D7→Gm→Cm→D7→Gm
ディグリ ー表記 Ⅳm→Ⅴ7→Ⅰm→Ⅳm→Ⅴ7→Ⅰm

 

Aメロ冒頭からギターやサンプリングされた笑い声、リップノイズなどがパーカッシブに入ってきます。

ナチュラルマイナーのダイアトニック上では本来Ⅴ7ではなくⅤmですが、Ⅰmへの解決感を強めるためにこの楽曲ではハーモニックマイナーのダイアトニックからⅤ7を借用しています。

 

Bメロ

楽譜ABメロ

1~4小節目

コード Cm→D7→Gm→Cm→D7→Gm
ディグリ ー表記 Ⅳm→Ⅴ7→Ⅰm→Ⅳm→Ⅴ7→Ⅰm

 

Bメロからはワウが掛かったギターのカッティングとコーラスが入り、徐々に賑わっていきます。

コード進行はAメロと同様です。

オルガンのリバース音的なFXが入りサビへ。

 

サビ

楽譜サビ

1~4小節目

コード E♭maj7→D7→Gm7→E♭maj7→D7→Gm7
ディグリ ー表記 ♭Ⅵmaj7→Ⅴ7→Ⅰm7→♭Ⅵmaj7→Ⅴ7→Ⅰm7

 

「あなた」のアウフタクトからサビに入ると同時に一拍目のブラスで一気に盛り上がり、エレピやコーラスによって賑やかなサビが始まります。

 

♭Ⅵmaj7→Ⅴ7→Ⅰm7はAメロのコード進行に少し変化を加えたような進行となっています。

この♭Ⅵmaj7Ⅳm7の代理コードとして使われていると解釈できます。

構成音で見るとF♭maj7(♭Ⅵmaj7)は(ミ♭・ソ・シ♭・レ)、Cm7(Ⅳm7)は(ド・ミ♭・ソ・シ♭)と、ほぼ同じですね。

 

この部分の解釈
♭Ⅵmaj7→Ⅴ7→Ⅰm7(メジャーキーのダイアトニックで表記するとⅣmaj7→Ⅲ7→Ⅵm7)は非常によく使われるコード進行で、
セッションナンバーでもあるJust the two of usや、椎名林檎さんの丸ノ内サディスティックでも使われていることから「Just the two of us進行」「丸サ進行」と呼ばれたりします。
♭Ⅵmaj7(Ⅳmaj7)という、メジャーキーで見るとサブドミナントであり、明るいコード。
そこからマイナーキーのⅤ→Ⅰの流れに繋がるという、浮遊感のある流れが魅力のコード進行です。

 

5~10小節目

コード E♭maj7→A7→D7→Gm→Cm→D→Gm→Cm→D→Gm
ディグリ ー表記 ♭Ⅵmaj7→Ⅱ7→Ⅴ7→Ⅰm→Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm→Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm

 

Ⅱ7Ⅴ7へ向かうセカンダリードミナント。こうしたドミナントへ向かうドミナントのことをダブルドミナント(ドッペルドミナント)と呼びます。

繰り返しの多いミニマルな楽曲の中でⅡ7のようなコードを挟むことで、聴き手を飽きさせず、楽曲にわかりやすい動きを作り出しています。

このダブルドミナントは米津玄師さんの「感電」という曲のサビでも聴くことができます。

 

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そこからはⅣm→Ⅴ→Ⅰmの進行に戻っていきます。

 

Cメロ

楽譜Cメロ

1~8小節目

コード Cm→D→Gm→Cm→D→Gm→Cm→D→Gm→Cm→D→Gm
ディグリ ー表記 Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm→Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm→Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm→Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm

 

Cメロの1~8小節目はイントロと同様の進行。

ここでは非常に特徴的な、こぶしのきいた歌い方をしています。米津玄師さんご本人も沖縄民謡に影響を受けているということで、こういう歌い方をしているのでしょう。

ファンキーなサウンドに沖縄民謡のテイストを取り入れているところがとても新鮮でクールです。

 

9~16小節目

コード Cm7→D7→Gm→Cm7→D7→Gm→Cm7→D7→Gm→Cm7→D7→Gm
Ⅳm7→Ⅴ7→Ⅰm→Ⅳm7→Ⅴ7→Ⅰm→Ⅳm7→Ⅴ7→Ⅰm→Ⅳm7→Ⅴ7→Ⅰm

 

Cメロ後半ではエレピがⅣm7→Ⅴ7と洒落た雰囲気でフレーズを入れてきます。

13小節からはスキャットのサンプリングが消えたりと、音数が少なくなっていきます。

 

17~18小節目

コード Cm7→D7→Gm
ディグリ ー表記 Ⅳm7→Ⅴ7→Ⅰm

 

他の音は全て止まり、エレピだけの2小節。

最後のⅠmの部分でエレピのピッチが下がっていき、ラスサビに繋がります。

 

ラスサビ

 

1~10小節目

コード E♭maj7→D7→Gm7→E♭maj7→D7→Gm7→E♭maj7→A7→D7→Gm→Cm→D→Gm→Cm→D→Gm
ディグリ ー表記 ♭Ⅵmaj7→Ⅴ7→Ⅰm7→♭Ⅵmaj7→Ⅴ7→Ⅰm7→♭Ⅵmaj7→Ⅱ7→Ⅴ7→Ⅰm→Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm→Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm

 

サビと同様のコード進行。歌のメロディが変化しているのに加え、ベースラインがより動くことで盛り上がっています。

5小節目のⅡ7上で、ベースが長3度と短7度を弾いているのが非常にかっこいいですね。

 

11~14小節目

コード Cm→D→Gm→Cm→D→Gm
ディグリ ー表記 Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm→Ⅳm→Ⅴ→Ⅰm

 

11小節からは今までに出てきていない、エンディングを感じさせるメロディを歌っています。

最後の2小節はスネアが消え、14小節目の4拍目で「Um~」と静かにコーラスが入り曲は終わります。

曲の締め方もスタイリッシュですね。

 

 

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