注目キーワード
  1. 藤井風
  2. official髭男dism
  3. 星野源

【アイネクライネ/米津玄師】コード進行分析と歌詞で紐解くストーリー

公開から7年たった今(2021年)でも、なお再生され続ける「アイネクライネ」。
現在では、youtube上のMV視聴回数は3億回にものぼりました。

この曲にはどんなメッセージが込められているのでしょうか。
コード進行を軸に分析していきましょう。

ここからの内容は、er-music編集部の独自の見解になります。 読者様との解釈に相違がある場合も、考え方の一例、娯楽の一環としてご覧ください。 また、ダイアトニックコードの理解があるとより楽しめるかと思います。 ダイアトニックコードとは?

全体を通して

この曲の情報

作詞/作曲:米津玄師

キー:D♭

BPM:87

公開日: 2014年4月1日

少し早めの鼓動くらいのテンポ感でしょうか。
そのため、緩やかでもありながら、何か落ち着かない様子も感じます。

歌詞もそうですが、コード進行からも『暗い』響きが際立つ箇所がいくつもありました。
どうやら、シンプルな恋愛ソングというわけではないようです。

Aメロ

楽譜Aメロ

楽譜Aメロ2

1〜2小節目(G♭→D♭→A♭→B♭m)

3小節目でG♭へと帰結するので、2小節でワンセットとなるコード進行のようです。
メロディーからも2小節一塊であることがわかります。

この2小節が『B♭m』で終わるため暗めの進行でのようです。

一度トニックであるD♭に進みますが、サブドミナントのG♭からであるため強い解決感はありません。
それでも、サブドミナント→トニックの動きは明るいものなので、全体的に暗くなりすぎない進行となっています。

えるるん
単に暗いというよりも、「少し切なげ」くらいの雰囲気を感じたよ!

3小節目(F→Adim7→B♭m)

キーDのダイアトニックコードであれば、Fmのはずですが、ここでは『F』が出てきます。
『F』はセカンダリードミナントというもので、B♭mを一時的なトニックと見立て、ドミナントに変換したコードです。

『Adim7』は、セカンダリードミナントFと構成音が近しいため、代わりに使われているコードです。
厳密には、Fに♭9のテンションが付加された、F7(♭9)のルート省略型といえます。

コード 構成音
F7(♭9) F,A,C,E♭,F#
Adim7 A,C,E♭,F#

トニック(一時的に見立てているトニック)の半音下のコードであれば、ドミナントコードの代わりになります。

ディミニッシュについて詳しくはこちらをご覧ください。

7〜8小節目(G♭→D♭→A♭→G♭)

トニックであるD♭に解決するわけでもなく、同主短調のトニックBmに解決するわけでもなく…

結局サブドミナントのD♭で前半8小節目は終わります。

この部分の解釈
どっちつかずでフワフワとした雰囲気です。ここまで、セカンダリードミナントなどもあったため、どちらかと言うと暗い進行ですが、暗くなりきっていません。
こうした表現から、主人公のモヤモヤと複雑な気持ちが伺えます。

前半の歌詞を見てみましょう。

「私あなたに会えて本当に嬉しいのに」
「あたり前のようにそれらすべてが悲しいんだ」

素直に嬉しさだけを感じることができず、何か悲しみを抱いているモヤモヤした感情があるようです。

Bメロ

楽譜Bメロ

1〜4小節目

冒頭『E♭m7』も、G♭同様にサブドミナントの役割を担います。

そのためBメロもまだ、明るいのか暗いのか分かりにくいフワフワとした状態にあります。

9〜10小節目(G♭)

これまで穏やかな演奏でしたが、この2小節はとても激しく感情的な演奏をされています。

サブドミナントであるG♭は、ドミナントのA♭ほど不安定でないため、その先どこへ進行するのか予想が立てづらかあります。

次に何がどんなコードが来るのかわからない状態で約2小節間。

まさに聴者も焦らされてる状態で、サビの安定した演奏へとたどり着いた時に強く安心・感動を覚えます。

サビ

楽譜サビ

B♭mから始まりますが、D♭で解決しているところを見るとキーは依然としてD♭です。

1〜2小節目

『B♭m』から始まる進行ですが、2小節一塊とみると、トニックである『D♭』へ解決するので希望感がある進行です。

7〜8小節目

Aメロでも出てきた、『F(セカンダリードミナント)』→『Adim7(セカンダリードミナントの代理)』→『B♭m(同主短調のトニック)』の進行です。

ここまで、サビの奇数小節は1コード2拍の割り当てでしたが、1拍ごとにコードが変わります。

ラストスパート的な拍車のかけ方で、サビの中でもクライマックスとなる部分であることがわかります。

この部分の解釈
『F→Adim7→B♭m』の進行だけ切り取ると、非常に暗い響きがあります。
暗くさせたところから、非常に明るい進行『G♭→A♭→D♭』をとることで、どん底から登ってくるような力強さと、希望的な様を感じます。

まとめ

D♭キーなのか、B♭mキーなのか。
どっちつかずで、はっきりとしない進行から、うつむき、切なさを感じている主人公の様子が想像できました。

そう考えると、単純なストーリ―でなく、主人公の感情が揺さぶられる複雑なことをうたっていると想像できます。

ほかの歌詞分析サイトをいくつか拝見させていただきましたが、この曲のテーマはどうやら「親子の話」なようです。

音楽サブスク徹底比較!無料期間でたのしもう!

CTA-button