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【Universe/official髭男dism】音楽理論・コード進行や歌詞から分析

『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021』主題歌に決定したofficial髭男dismのニューシングル「Universe」

リズミカルなピアノのイントロから一気に引き込まれてしまう楽曲ですね!

今回はこの曲を分析していきましょう!

ドラえもんの主題歌ということもあるので、どこか関連づけた作曲をしているのではないかなと思います。
例えば、サビの歌詞「0点のままの」はのび太君がモデルなのかもしれません。
Bメロでは「伸びた影見つめ」とありますが、「伸びた」が目立つメロディーの作りをしているような…
根拠は1㎜もありません(笑)

*2021年5月更新
本人曰く、そういった意図はなかったそうです…
ここからの内容は、er-music編集部の独自の見解になります。 読者様との解釈に相違がある場合も、考え方の一例、また娯楽の一環としてご覧ください。 また、ダイアトニックコードの理解があるとより楽しめるかと思います。 >>ダイアトニックコードについて

全体を通して

この曲の情報

作詞/作曲:藤原聡

キー:D♭

BPM:93

発売:2021年2月24日

ミドルテンポの曲で、100いかないBPMから主人公が歩いているような速度感を感じることができます。

同時に、曲の前のめりのグルーブ感から、「スキップしながら、前に進んでいくような。」雰囲気を感じました。

この曲のグルーブ感の肝は1曲を通して頻繁に出てくる16分のキメ。
これがアクセントとなり、曲に大きな動きを与えています。

ドラマーからのコメント
曲を最後まで聞いた時に『ノリ』これが一番重要だと思いました。
テクニカルなフィルとか、手数が多いとかそういう訳じゃなくて、これだけキメが多い曲の中で、16系のビートをいかに気持ちよく演奏できるか。

また、ベーシストとの共存と言いますか、ドラマーはただ16ビートの演奏をすればいいわけではありません。
しっかりと曲のノリ、ベースや、他の楽器がどういうアプローチをしているのか理解した上で演奏することで、大袈裟かもしれませんが初めて曲として成立するんじゃないでしょうか。

Aメロ進行(主体となるコード)

Aメロには、イントロと同じコードが使われています。
このコード進行がこの曲全体の肝となるので確認していきましょう。
(イントロ、Aメロ、サビがほぼ同進行)

一見よくある進行で、髭男dismさんもよく自曲に利用しています。
ただ、特徴的なのは、B♭m7からのベースの下降。
中でも注目はA♭→G→G♭へと半音で下っていく箇所。

D♭のキーではG(ソ)は使いにくい音ですが、あえて差し込むことで、ベースラインが半音階進行を行うようになっています。

本来コードはA♭m7(Ⅱ)→D♭7(Ⅴ)→G♭(Ⅰ)、トゥーファイブワン進行を意識していますが、D♭の部分が「D♭7/G」に。
通常のトゥーファイブワン。よくある進行のベースラインだけ変わっているもの。

【関連記事】ツーファイブワンとは?作曲の場面では同アレンジできる?

この部分の解釈
コード、ベースが半音下降し続けることでまたストーリー性が生まれています。
D♭7であるべきところを、A♭7 ♭5に変える事で少し儚い雰囲気になったなと感じました。

下降していく動きは、切なさ悲しさを感じさせやすく、上昇していく動きは明るさの表現がしやすいものです。

Bメロのマイナー感

マイナーキーへの転調

イントロ、Aメロから一転。
Bメロは暗い雰囲気を感じられるセクションとなります。

基本D♭のメジャーキーで進行していく曲ですが、ここは並行長であるB♭mキーに転調しているとも考えられます。
(D♭メジャーキーと同じ構成音を持つのがB♭mキー)

この部分の解釈
基本がAメロの進行でできているため、こうしたマイナーキーへの転調が大きなスパイスとなって病みつきになります。

曲調に伴って歌詞も暗い内容へと変化しています。
こうしたコードの効果と歌詞やメロディーをリンクさせることで聴者が感情移入しやすくなります。
より情景が思い浮かび、登場人物の感情の起伏も感じ取ることができるでしょう。

コード進行

この部分も定番のコード進行で構成されています。

G♭(Ⅳ)→F7(Ⅲ7)→B♭m(Ⅵm)

『Ⅳ→Ⅲ7→Ⅵm』という動きはjpopでは頻繁に使われていてコード進行で、髭男の楽曲にも多用されています。

例えばpretenderのBメロ。

キーこそ違いますが、やっていることは同じ。そのキーで同じような役割をもつコードが使われています。

この部分の解釈
「Universe」「Pretender」どちらの楽曲も、Bメロというセクションにだけ短調的な雰囲気を出すために、このコード進行を使用しているのかもしれません。

音楽理論的な話をすると、
『F7』の部分はセカンダリードミナントというコードで、B♭mに落ち着きたくなる不安定な和音と言えます。
解決先がB♭mになることで、B♭mキーの雰囲気を出し易くなります。

この曲のキーは『A♭』ですが、Bメロは並行長である『B♭m』のキーになっているとも考えられまね

その後もコードも特徴的ですね。

A♭→G→G♭の動きはAメロでも使われていますね。変化もつけつつ、ある程度の曲の一貫性を保つことも重要であることがわかります。

サビ 一瞬の不安感の煽り

サビもほとんどイントロAメロと変わらないコード進行ですが、最後だけ違ったコードが出てきます。

9小節目「涙とミステイク」の部分のコードを見てみましょう

B♭の音から半音階で下降する進行をしていきます。明るい曲の中に一瞬の不安感が出現します。そして、その後のキメの衝撃で一気に明るく前向きな曲に戻ります。

この部分の解釈
明るい曲調の中に部分的に入る短調的な響きが、不安感をあおり一気にひきつけます。
この部分の歌詞「涙とミステイク繰り重ね」と部分的にネガティブチックな内容です。
歌詞とコードのマッチが、より世界観を演出します。

まとめ

さすがofficial髭男dismと言える楽曲でしたね。
細かいところも音楽的に作りこまれていて、なおかつ作詞のセンスも光る一曲でした。

今回はコードの進行などを軸に分析を行ってきました。
けれど、この曲の奥深さはそれだけでは語り切れません。

さわやかなブラスも、力強い伸びるボーカルも、グルーヴィーなリズムもこの曲を構成する一つ一つの要素です。

今一度Universを聴いてみましょう。

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