【ふわふわ時間/放課後ティータイム】コード進行と分析

アニメ「けいおん!」でおなじみ放課後ティータイムより『ふわふわ時間』を深ぼっていきましょう。
放課後ティータイムの看板ソングとも言える曲で、当時は身近でも多くの人がバンドでカバーしてました。
ここからの内容は、er-music編集部の独自の見解になります。 読者様との解釈に相違がある場合も、考え方の一例、また娯楽の一環としてご覧ください。 また、ダイアトニックコードの理解があるとより楽しめるかと思います。 >>ダイアトニックコードについて

全体を通して

この曲の基本情報

  • 作詞/作曲:秋山澪、前澤寛之、山上路夫、村井邦彦
  • キー:E
  • BPM:180
  • 発売:2009年5月20日

全体的にシンプルなコード進行で、イントロはスリーコードのみで作られているほどです。
それでも、バンドらしいキメと疾走感にかっこよさがあり、ボーカルの可愛らしさと相まってキラキラと青春のような感覚を味合わせます。

えるるん
軽音の劇中歌はどれもシンプルな進行・演奏で、バンド始めたてでもコピーしやすいよね!
逆にオープニング曲なんかは、もはやコピーの需要はあまり狙っていないイメージ。すごく難しい…
BPMも180と早く、主人公が走り抜けているような風景が連想できます。
以前分析した『ふでぺん〜ボールペン〜』でも、そうでしたが、青春感の表現には疾走感、明るさが大切なようです。
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イントロ

イントロ楽譜

キーEのダイアトニックコードのうち、E(トニック)・A(サブドミナント)・B(ドミナント)のスリーコードだけで作られています。

「Eから始まりEに帰る」模範解答のようなコード進行ですが、明るくポップなリズムが耳に残りますね。

えるるん
体も弾むし、手拍子したくなるリズムで、イントロからしっかりと盛り上げてくれてるね!

Aメロ

Aメロ楽譜

Aメロもコード進行はシンプルですが、メロディーが特徴的で、8部音符の「ミ」の音を続け様に発音しています。

3小節目の4部音符「ミ」がくるまでずっと落ち着かず、焦りがあるような前のめりな感覚があります。

この部分の解釈
主人公の焦りや緊張といった心情を感じます。
歌詞からは片思いを連想させられますが、まさに、恋の緊張感やはやる気持ちを感じます。

Bメロ

Bメロ楽譜

Bメロに入ると、メロディーの音価は伸びて、落ち着きが生まれています。
Aメロで感じる緊張感や焦りを、ここで一旦落ち着かせているようです。

3小節目【E/G#】

前後をみると、ベースラインがスケールに沿って下行する進行になっています。

『E/G#』は、トニックであるEの第一転回系です。
転回系は、コード構成音のいずれかをベース音に変えたものです。

トニックの落ち着きをもちつつ、ベースラインのスムーズな下行を作り出しています。

8小節目【Esus4→E】

Esus4は、Eの3度の音を半音釣り上げたコードです。
Esus4は、少しふわふわと浮遊感のある響きをするので、Eにたどり着くまで、明確な解決感を生みません。

えるるん
トニックでsus4を使うと解決を遅らせることができる!
この部分の解釈
『E』への解決が2拍遅れ、Eもつ安心感を感じる時間が減ります。
8小節目は、あくまでもBメロ前半の区切り部分ですので、落ち着かせすぎないようにしている様に感じます。

12小節目【C#】

Eのダイアトニックコードでは、C#mであるべきですが、ここでは『C#』が使われています。

このC#は、次にすすむF#mを一時的にトニックとみたててドミナント(メジャートライアド)に変えたコードです。

この様に、本来のトニック(E)以外を、トニックと見立てて、ドミナントを作り出す手法をセカンダリードミナントと言います。

13〜14小節目【F#m→F#/A#】

『F#m』は、単純にキーEのダイアトニックコードですが、『F#/A#』はそれがメジャーコードの形に変わっています。
※/A#は、F#の3度の音をベース音にした、第一転回系です。

これも、12小節目で出てきたセカンダリードミナントの一種です。
次に進行する『B』を一時的なトニックとみたててドミナントコードにしたものです。

えるるん
BはキーEのドミナント。
ドミナントに対するセカンダリードミナントだから、ダブルドミナントと言ったりするよ!
F#m→Bの進行でも、Eに進行する期待感がありますが、さらにBの前にドミナントを入れることで、もう一段上の明るさ、期待感が生まれます。

サビ

サビ楽譜

サビ楽譜2

サビ楽譜3

1〜4小節目【E→A→B→G#7/C】

3小節は、『E→A→B』と王道的な進行です。
この進行は次にEへの解決を予感させますが、予想を裏切り『G#7/C』へ進行します。

G#7/Cは、次のC#mへのセカンダリードミナントです。
セカンダリードミナントであG#7の第一転回系にして、ベース音をCにすることで、B→C→C#と半音で上行する進行になっています。

5〜8小節目【C#m→A→F#m→B】

先ほどの、セカンダリードミナント『G#7/C』の力で、強く『C#m』へと進行しています。

その後、『A→F#m→B』とツーファイブモーションをとって、9小節目の『E』に解決します。

9~12小節目【E→A→B→G#7/C】

8小節でサビがひと段落し、後半へと入ります。
そのため、9〜12小節目は、1〜4小節目に相当する部分となり、同じコードで作られています。

メロディーもほとんど同じですが、12小節目でノンダイアトニックな「ド」の音がなっています。

この音は、セカンダリードミナント『G#7』の3度の音ですので、このコード上では非常にマッチした響きとなります。

この部分の解釈
「ド」は、ここまで見てきた中で最高音であり、ノンダイアトニックトーンのため、高まりと強い緊張感を感じます。
クラマックスにふさわしい最後の盛り上がりを感じます。
よく、「サビ前半より後半の方が高い音を出す」ことがありますが、今回の場合で言えばセカンダリードミナントの3度ということもあって非常に強いインパクトがあります。
かつ、セカンダリードミナント『G#7』は次の『C#m』に解決していくコードなので、メロディーの下りと相まって一瞬で穏やかさを取り戻します。

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