【音楽】BPM(Beats Per Minute)とは?いろんな速度表記までチェック

執筆者: エルエミュージックセオリーでは、楽典や音楽理論の分野に関わる情報を発信しています。これらは、楽曲の分析や作曲、演奏をする上で必要な知識で、より深く音楽を理解し解釈することができます。音楽学校をでたライターにより執筆を行い、適宜情報を修正しながら運営してまいります。

曲のスピードを変えるときなど、BPMといった用語が用いられたりしますが、一体どう言った意味なのでしょうか?

今回は、『BPM』を理解していきましょう。

BPMとは

BPM(Beats Per Minute)とは、一分のうちに打つ拍の回数を表した数値で、曲のテンポを決定します。

例えば、BPM100であれば1分間のうちに4分音符が100回なる速さ。
BPM120であれば1分間に4分音符が120回なる速さ。
という様になります。

基本的に、楽譜では左上に『♩=〇〇』のように書かれています。

BPMの例

Name
心拍数は1分間の心臓の拍動の回数を表したものなので、BPMも似たようなものだね!
曲の鼓動のようなもので、『早い遅い』でいろんな感情表現ができるよ!

基本は4分音符だけど…

多くの場合で、4分音符基準でBPMが表記されますが(例:『♩=80』1分間に4分音符が80回なる)、場合によっては他の音符で表されることもあるので注意が必要です。
例えば8分音符で書かれていることもあります。(例:『♪=160』1分間に8分音符が160回なる)

ちなみに、「4分音符=8分音符×2」なので、『♩=80』と『♪=160』は同じ速さになります。

クラシック的な速度表記

クラシックでは、上述したような数字ではなく、以下のようにイタリア語で表記されることがあります。

BPMの数値は絶対的で、ある意味機械的にとらえられてしまうので、こういった表記をすることがあるのです。
例えば、かのブラームスは数字での表記を絶対にしなかったようです。

表記意味BPMの目安
Largo(ラルゴ)幅広くゆるやかに♩=40~50
Lento(レント)おそく,のろまに♩=50~56
Adagio(アダージョ)ゆっくりと♩=56~63
Andante(アンダンテ)歩くような速さで♩=63~76
Moderato(モデラート)控えめ,適度なスピードで♩=76~96
Allegretto(アレグレット)やや快速に♩=96~120
Allegro(アレグロ)快速に♩=120~152
Vivace(ヴィヴァーチェ)活発に♩=152~176
Presto(プレスト)急いだスピードで♩=176~192

まとめ

BPMは一分間に音符が何回なるかを表した数字で、数字が多ければ多いほどテンポが早くなります。
BPM60であれば、ちょうど時計の秒針と同じ速さになります。

たとえば、「走り抜けている」ような表現をしたい場合はBPM180くらいの早いテンポを選択する。
のように、感情表現や情景描写に大きな影響を与えるのです。

また、BPMを把握していると、曲の小節数や再生時時間を計算できたり、小節数や再生時間からBPMを計算できたりします。
詳しくは『曲のBPMや演奏時間、小節数を計算する方法』をご覧ください。