ビートとは?実はリズムやテンポと別物!違いを知って音楽力アップ!

執筆者: エルエミュージックセオリーでは、楽典や音楽理論の分野に関わる情報を発信しています。これらは、楽曲の分析や作曲、演奏をする上で必要な知識で、より深く音楽を理解し解釈することができます。音楽学校をでたライターにより執筆を行い、適宜情報を修正しながら運営してまいります。

音楽用語としてよく聞くビート。
ドラムをやっている人もそうでない人も「ビートを刻む」などと特によく耳にするのではないでしょうか。

そんなビートと似た言葉に『リズム』といったものがあります。
それぞれの意味や違いは何なのでしょうか?

今回はビートやリズムの意味と違いを解説していきます。

ビートとは

ビート(beat)を簡単に訳すと、『(続けざまに~を)打つ、たたく』という意味になります。
音楽用語としては「音楽のパターンの基礎を成す、一定間隔で繰り返す音」という意味で、「拍」や「拍子」と同じです。

一定間隔で繰り返す音なので、メトロ―ノームの音に近いイメージです。
(実際に曲中ではメトロ―ノームのように鳴ってはいませんが、曲のリズムからビートを感じ取れます。)

メトロームの『ピッ』という音で表現したビートのイメージ

上図のように、ビート自体はとっても味気のないもので、この上にリズムが乗っかり色がついてきます。

リズムとは?ビートとの違いを知ろう

リズム(rhythm)本来の単語の意味は、『律動的な動き、周期的変動』という訳になります。
音楽用語としては、「音楽の音もしくは休止の長さを組み合わせたパターン」のような意味合いになります。

音の強弱や、アクセントをつけたりして周期的に表されるとをリズムとなります。

ビートの上に、こうした音符や休符、アクセントが乗っかってくることで、体が勝手に動くようなリズムが生まれるのです。

ビートに乗るリズムのイメージ

 

よく「何時に起きて、何時にご飯を食べて、何時に家を出る」のような一連の習慣を『生活リズム』と言ったりしますね。
その習慣が不規則になると、『生活リズムが崩れる』とも言います。
要は、ある一連のまとまりが規則的に続くことをリズムと表現しているのです。
そこには、要所要所にさまざまな特性や色がついているのです。

えるるん
リズムがどんなビートの上に乗っているかが重要!
今のは『ピッピッピッピッ』って1小節に4拍あるビート(4拍子)にリズムが乗っているもの。
『ピッピッピッ』っと、1小節を3拍で等分したビート(3拍子)では、同じリズムでも違う風に聞こえるはずだよね。

8ビートや16ビートって?

8ビートや16ビートの他にも、2ビートや4ビートといったものもあります。

これらは、1小節をどの音符で区切るかで決定します。(4分の4拍子の例)

8ビートや16ビートのイメージ画像

4分音符で4つに区切れば4ビート
8分音符で8つに区切れば8ビート
16分音符で16つに区切れば16ビートといった具合です。

リズムも兼ねている

実際に「8ビートでたたいて」と言われるような場面では、ビートと言いつつも『リズム』の要素も詰め込まれています。
上記の画像では、ビートの部分にしか言及していませんが、ここにリズムが乗っかってきます。
ドラムで言うなら、スネアやバスドラムが付加され、アクセントも重視されるイメージです。

そのため、各ビート毎に基本となるノリがあらかじめ決まっていて、おおよそジャンルも区別されます。

  • 4ビート…ジャズによく使われる
  • 8ビート…ロックやポップスによく使われる
  • 16ビート…ファンクやポップスによく使われる

などなど。
明確に定義されているわけではありませんが、『〇ビート』と言われたら、「こういったジャンルの雰囲気で叩くんだ」と、ある程度予想がつきます。

まとめ

  • ビート=拍、拍子
  • リズム=音符や休符、アクセント

つまり、ビートの中にリズムがあるということになります。

拍が決まらなければリズムは決まりません。
ビートなしには、リズムはその形を成すことができないのです。

音楽を作るのにどちらも大切な要素です。
しっかり理解しておきましょう。


ここまでの内容をQ&A形式でおさらいしていきましょう。

ビートとは?
ビートは拍を意味します。ビートは無機質なもので、これだけでは音楽になりません。詳しくは『ビートとは』をご覧ください。
ビートとリズムの違いは?
ビートは単純な拍。1小節の中の決められたビート(拍)の上で音符やアクセントが乗っかるとリズムとなります。詳しくは『リズムとは?ビートとの違いを知ろう』をご覧ください。
8ビートや16ビートって?
「8ビート叩いて」のように普段会話の中で使われる際は、ビート(拍)の意味合いだけでなくリズムもセットになった表現として使われてたりします。詳しくは『8ビートや16ビートって?』をご覧ください。

 

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