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ノンダイアトニックコードってどんなもの?特徴から使い方を解説

公開日:2022年5月13日更新日:2022年5月14日

私たちがよく耳にする楽曲の大半部分はダイアトニックコードで構成されています。
ダイアトニックコードはその調性内で安定的に扱えるコードですが、それと対比するような語感を持つ言葉に『ノンダイアトニックコード』があります。

この記事では、ノンダイアトニックコードがどういったものを指すのか。また、どのように扱えばいいのかを解説していきます。

ノンダイアトニックコードとは?

ノンダイアトニックコードとは、通常のダイアトニックコード以外のコードを指します。
ダイアトニック以外のコードと言えば、無数に考えられるため扱いやチョイスが難しそうに感じますが、いくつかの理論を覚えればおのずと導きだせるようになります。

とはいえ無作為ではない

「ダイアトニックコード以外」と言い切ってしまうと、無限なパターンが考えられてしまいます。

そうなると、さすがに調性音楽として機能しなくなるような無理なコードも現れます。

そのため、一般的に言われる『ノンダイアトニックコード』は、「ダイアトニックコード以外で、かつ無理のないもの」を指します。

この「無理のない」の範囲は、「音楽理論で解釈できるもの」ととらえると考えやすいと思います。

理論で解釈できないノンダイアトニックコードもある

先ほど、ノンダイアトニックコードを「音楽理論で解釈できるもの」と範囲づけましたが、現代的なジャズ音楽なんかでは、理論で解釈するのが難しいコードも現れます。

これはそもそも、「調性音楽」という枠組みから逸脱していると考えられます。

その都度その都度転調しているとすれば解釈できないこともなく、ノンダイアトニックコードいうこともできますが、そもそもここにはダイアトニックコードすら意識されていないのかもしれません。

ノンダイアトニックコードといえるものの例

例えば、どんなコードをノンダイアトニックコードとすることができるのでしょうか。

ここからは、ノンダイアトニックコードと解釈するために必要な定番のものをご紹介します。

  • セカンダリードミナント
  • モーダルインターチェンジ
  • 裏コード

セカンダリードミナント

セカンダリードミナントは、ダイアトニックコード内のあるコードを、次のコードへすすむドミナントコードに変換するものです。

例えば、キーCで考えてみましょう。キーCのダイアトニックコードの画像

Ⅲmは当然Em。
これをAm(Ⅵm)へのセカンダリードミナントとすると、E(またはE7)とすることができます。

特によく使われるノンダイアトニックコードです。

⇒セカンダリードミナントに関する詳しい記事はこちら

モーダルインターチェンジ

モーダルインターチェンジは、簡単に言うと同じ主音を持つ別のスケールからコードを借りてくるといったものです。

これには、モードという概念の理解が必要になるのですが、これでいうとよく耳にする『キーC』は実際は『Cアイオニアンモード』と言い換えることができます。

同じ主音Cのなかにも、7つのモードがあり、モードが異なればダイアトニックコードも異なります。

  • Cアイオニアンモード
  • Cドリアンモード
  • Cフリジアンモード
  • Cリディアンモード
  • Cミクソリディアンモード
  • Cエオリアンモード
  • Cロクリアンモード

だとえば、キーCの音楽(Cアイオニアン)にCミクソリディアンモードの♭ⅦM7のコードを借りてくる。といった具合です。
すると、キーCにない『B♭M7』を扱うことができます。

キーCのダイアトニックコードの画像

⇒モーダルインターチェンジに関する詳しい記事はこちら

裏コード

裏コードは、ドミナントコードの代理となるコードを指します。

例えば、キーのCのドミナントは『G7』ですが、裏コードすると『D♭7』を代わりに扱うことができます。

これは、G7に含まれるトライトーンと呼ばれる不協和な音程を、D♭7が同じように含んでいるため、G7ほどの解決感はありませんが、C(トニック)に行きたい力が生まれます。

⇒裏コードについて詳しい記事はこちら

その他、クリシェやパッシングディミニッシュ、サブドミナントマイナーについての記事もご覧ください。

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