エレキギターやエレキベースなどを演奏するには、『シールドケーブル(シールドと呼ばれることが多い)』が必要です。
楽器や音響機器に扱うケーブルには様々な種類があり、見た目も似ている場合があるため、ケーブル選びがうまくできない方も少なくありません。
この記事では、シールドケーブルについて詳しく解説するととともに、シールドケーブルの選び方まで紹介いたします。
ギターの『シールド』とは?
ギターやベースなどをアンプに接続するために、よくシールドケーブルが使われます。
『シールド』と略して呼ばれることが多く、初心者の方はなんのことを指しているのか分からないこともありますが、要は様々あるケーブルの種類の一つです。
音楽で使われるケーブルには、他にもスピーカーケーブルやキャノンケーブルなど、様々あります。
見た目の特徴
プラグ部分を見ると、矢の先のように尖り、くぼみがあるケーブルです。
プラグ先端付近には、黒い線(絶縁リング)が1本あります。
このようなケーブルを、TSケーブルとも言います。
TSケーブルは、ギターなどに使うシールドケーブルの他に、スピーカーケーブルなどもあります。
スピーカーケーブルは、シールドケーブルよりも高い電圧が通ることを想定したケーブルのため、比較的太く、ずっしりとしている場合が多くあります。
見た目で判断できない場合は、所有者や販売店に聞くようにしましょう。
こっちはプラグの黒い線(絶縁リング)が2本入っているから、注意して見よう!
なぜシールドというのか
『シールド』と言われるのは、ノイズから守る構造であるためです。
シールドケーブルの作りは、外部の電磁干渉から内部の信号を保護するための『シールド』層が、ケーブルの内部導体や信号を取り囲むようになっています。
シールドケーブルの種類と選び方
シールドケーブルは、『長さ』『プラグの形状』『作り』に違いがあります。
シールドケーブルを選ぶ際は、これら種類の違いを把握して、自分にあったものを選択すべきです。
以下では、上記3つの要素からみる、シールドケーブルの選び方について解説していきます。
ケーブルの長さ・形状
シールドケーブルには様々な長さがあります。頻繁に使われるものだと3m・5mのもの。
人によっては10mのケーブルを使う場合もあります。
シールドケーブルはノイズへの対策が施されていますが、ケーブルが長ければ長いほどノイズを受けやすく、音痩せを起こす原因となりかねません。
そのため、必要以上に長いシールドケーブルはおすすめできません。
個人的には、ライブでも5mあれば十分。ライブ中はエフェクターボードを中継するから、『3mシールド→エフェクター→5mシールド』で動きまわるに十分な長さだと思うよ!
パッチケーブルと呼ばれる非常に短いシールドケーブルもあります。
10cm,15cm,50cmなどなど、1mにも見たいない短いケーブル等です。
これらは主にエフェクター同士をつなげる際に使われます。
ギターとアンプを繋ぐために、誤ってパッチケーブルを買わないよう注意しましょう。
プラグの形状
プラグにはストレート型(S)とL型(L)があります。
必ずしもケーブルの両端が同じ形のプラグであるわけではなく、SとLどちらも持っているシールドケーブルもあります。
シールドケーブル(プラグ)の種類
- 両方ストレート型プラグ(S/S)
- 両方L型プラグ(L/L)
- 片方がストレート型、片方がL字型プラグ(S/L)
まず、L字型プラグはストレート型に比べると割高ですので、最初はお財布と相談してきめてもいいかと思います。
このプラグの形状の違いは、プラグ部分の負担を軽減する役割があります。
例えば、アンプに接続する際、ストレート型より、L字型の方がプラグへの負担は少なくなります。
レスポールタイプのギターのような、ボディの側面にジャックがあるタイプでも、L字型で接続しギターストラップに引っ掛ける形で使うと、負担を軽減できます。
一方、ストラトキャスタータイプのギターは、ボディ表面にジャックがあるため、L字型のプラグはかえって負担をかけてしまいます。
作り(耐久性・ノイズ対策)
自宅練習程度であれば、作りが良くないシールドケーブルでも十分に使えます。
私も、最初は500円のシールドケーブルを1年近く使っていました。(もっと長く使っていたかもしれません…。)
ただ、人前で演奏する機会があるのであれば、シールドケーブルの作りにこだわってみてもいいでしょう。
作り悪いシールドケーブルは、すぐに断線してしまったり、ノイズにも弱かったりします。
ライブなんかが多い人は特に、買い替え頻度減らすためはもちろん、ライブ中の断線トラブルを防ぐためにも作りのいいシールドケーブルを買っておけるといいね!
その上で、信頼できるメーカーに目星をつけておくと、安心して購入できるかと思います。
まとめ
ギターのシールドケーブルは、見た目や名前だけでなく、選び方や使い方にも工夫があります。自分に合ったものを選ぶことで、もっと音楽を楽しむことができます。次回のギター選びに、この記事を参考にしてみてくださいね。