協和音程とは?2つの種類と不協和音程との違い

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2つの音の距離感を音程と言い、2つの音の響き方がどう聴こえるかを語る際には、協和音程、不協和音程といった言葉を使います。

音と音の響き方の分類は以下のようになっています。

この記事では、協和音程について詳しく解説するとともに、不協和音程との違いも解説します。

協和音程とは

協和音程とは、2つの音が心地よく響いている音程で、細かく言うと、完全協和音程と不完全協和音程に分かれています。
また、協和音程は心地よく響き音程であるのに対し、不協和音程は緊張感のある響きをしています。

音程は、2つの音の距離を表し、主音から完全1度と数え、一般的には以下のようになります。(ドを主音とした場合)

主音ドの度数表

この表を見ながら、どれが完全協和音程、不完全協和音程なのか見ていきましょう。

完全協和音程

完全協和音程は、完全1度・完全4度・完全5度・完全8度の音程です。

完全協和音程の例

不完全協和音程

不完全協和音程は、3度(短3度,長3度)、6度(短6度,長6度)の音程です。

不完全協和音程

不協和音程とは

不協和音程は、協和音程以外の音程を指します。
また、不協和音程が含まれている和音(コード)を不協和音と言ったりします。

不協和音程の図説

協和音程のみで構成される和音は、安定的で落ち着きがあるサウンドですが、そればかりだと退屈に感じます。

不協和音程が含まれる和音は、和音による違いはあれど緊張感があり、癖が強まったように聞こえます。

安定の中に、不協和音の緊張が現れると、楽曲は前に動き出し物語を語り始めます。
人生同様、「安らぎと緊張」「期待と不安」「喜びと悲しみ」といった相反する要素が混ざり合って「充実」を生みます。

記事のおさらい

ここまでの内容をQ&A形式でおさらいしていきましょう。

協和音程とは?
2つの音が心地よく響いている音程で、完全協和音程と不完全協和音程の2種類があります。詳しくは『協和音程とは』をご覧ください。
完全協和音程はどの音程?
完全1度、完全4度、完全5度、完全8度の音程を完全協和音程と言います。詳しくは『完全協和音程』をご覧ください。
不協和音程とは?
不協和音程は、協和音程以外の音程を指しますので、完全音程と長短3度、長短6度以外の音程です。詳しくは『不協和音程とは』をご覧ください。

 

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