【5度圏表とは】一目でわかる6つのことと使い方

  • 2021年12月8日
  • 2022年5月8日
  • 音程

調の関係やコードの構成、裏コードやセカンダリードミナントなどなど…
これらの用語をなんとなく理解している方、また聞いたこと無い方もいるでしょう。

この記事で解説する『5度圏(circle of fifth)』は、それら様々な知識を、目で見て簡単に理解・引き出すことができるツールです。
5度圏を上手く活用すれば、演奏のアイデアや作曲の効率、また幅がぐっと広がります。

5度圏から紐解けることがたくさんありますが、この記事で紹介するおすすめの使い方は以下の6つです。

5度圏で簡単にわかること
  • 調合やキー
  • 並行調などの近親調
  • スケール
  • コードの機能
  • コードの構成音を確認する
  • ノンダイアトニックコードを確認する

用語がわからない方も、5度圏の便利さや、使うイメージがつかめれば幸いです。

便利な回る5度圏はこちら

5度圏とは

5度圏とは、時計でいう12時の向きに置いたC(ド)を軸に、完全5度上の音を右回りに配置していった図です。
調と調合の関係やコードの構成音、近親調の関係など、様々なことを簡単に確認することができます。

5度圏表

本記事2章では、5度圏を有効活用するための6つの使い方をご紹介します。

5度圏を知っているメリット

ある程度の音楽の知識はあっても、それを引き出すことができるかはまた別の話です。
例えば、「キーFのダイアトニックコードは?」「Gのトライトーンにあたる音は?」「キーCの属調の音階は?」などと聞かれてもすぐに答えるのは難しいですよね。

何かの楽器に傾倒している方であればそれらに紐づけながら答えることができそうですが、楽器をしていなかったり、楽器を始めたばかりであるとやはり難しいものです。

5度圏を活用すれば、それらを考えることなく引き出すことができます。

コラム:なんで5度なの?

ピアノの1オクターブ(ドからド)をみてわかる通り、我々が普段耳にする音楽は12音を使い分けて作られています。

この12音階は、もともと紀元前600年にピタゴラスによって作られたピタゴラス音階がもとになっています。
音の概念が不明確だった当時、どのようにして音を見つけだしたかというと、2つの同じ長さ・同じ素材の弦(=まったく同じ音が出る)のうち一方を徐々に短くし心地よい音を探していくといったもの。

もととなる弦の音をC(ド)とすると、ちょうど一方の弦の長さが2/3となる部分で調和するのですが、その音がG(完全5度上の音)だったわけです。
同じ順序で、Gから5度上のD、Dから5度上のA…と。

そうした5度の音程を基準に作られた音階を私たちは日々使っているのです。

使い方1:調号やキーを確認する(譜面づくり、読譜に便利)

楽譜には調号がついており、楽曲のキーを示しています。

調号の例

キーCの楽曲は調合がつきません。要は、ピアノの白鍵だけで演奏をすることができます。
その他のキーGやB…と変わってくると、それぞれ#や♭が付いたりします。

5度圏を利用すると、キーから調合の数を、調合からキーを簡単に判別することができます。

この5度圏では、キーCを基準に右に行くと(キーGになると)#が一つ、左にいくと(キーFになると♭)が一つきます。

5度圏表の度数関係

例えば、キーがAであれば『#が3つ』つき、キーD♭であれば『♭が5つ』つきます。

使い方2:並行調など近親調を確認(転調に便利)

先ほどキーCと表現しましたが、実際はキーCメジャー。メジャーキーを指します。長調のことですね。
ここから短3度下のマイナーキー(短調)のことを、並行短調と呼びますが、同じスケールをしている特徴があります。
キーCが白鍵のみで弾けるように、キーAmも白鍵のみで弾けます。

上の例のように、主軸となる調(この場合Cメジャー)を主調と呼び、並行調のような関係性の近しい調(キー)を近親調と呼びます。
他にも属調や下属調なども近親調に分類されます。

  • 並行調:長調からみた短3度下の短調。短調からみた短3度上の長調
  • 属調:主調から完全5度上の調(#が一つ増える、あるいは♭が一つ減る)
  • 下属調:主調から完全4度上の調(♭が一つ増える、あるいは#一つ減る)

5度圏の中から主調を一つきめると、ちょうど下のマイナー表記が並行調、右隣が属調、左隣が下属調といった具合で、簡単に関係性を確認することができます。

5度圏から近親調を確認する方法の図説
キーCの場合の近親調。キーAmの場合はCが並行調になる。

使い方3:スケールを確認する

キーDと言われれば、基本Dメジャースケールで楽曲が構成されていると言うことになります。
5度圏からは、メジャースケールのスケール音も確認することができます。

以下の手順で確認します。(外円だけ使います。)

  1. 求めたいキーを決める
  2. 一つ左となりの音(サブドミナントの音)から右回りに7つ

5度圏からスケールノートを判別する図解

 

使い方4:コードの機能を確認する(作曲に便利)

先ほども出てきた単語ですが、サブドミナントやドミナントのようなコードの機能も把握することができます。

例として、キーCで考えてみましょう。
まず、主となるCのことをトニック。Cからみて左のコード(F)がサブドミナント、右がドミナント(G)となります。

それぞれの、ちょうど下に位置するコードが代理コードとなります。(サブドミナントFの代理がDm)
ただし、ドミナントの下に位置するコード(この場合Em)は、多くの場合でトニックの代理として見られています。

5度圏からコード機能を判別する方法の図解

使い方5:コードの構成音を導く、確認する

例えば、ディミニッシュコードやオーギュメントコードなど、普段使い慣れないコードの構成音ってなかなか答えにくいですよね。

12音が等間隔で並ぶ5度圏なら、これらのコード構成音も簡単に見つけることが出来ます。

例えば、Cディミニッシュコードを見つけたい場合は、Cを起点に綺麗な四角形になるよう左回りで線を引きます。その点が構成音です。

Cオーギュメントを見つけたい場合は、Cを起点に綺麗な三角形になるよう線を引きます。

ディミニッシュ(セブンス)コード

5度圏からディミニッシュコードを判別する方法の図解

オーギュメントコード

5度圏からオーギュメントコードを判別する方法の図解

 

使い方6:ノンダイアトニックコードの関係性を確認する(裏コードやセカンダリードミナントドミナント)

コード理論を学んでいくと、裏コードセカンダリードミナントのような用語を耳にし、よく扱います。
これらノンダイアトニックコードの関係性を発見する意味合いでも5度圏を利用することができます。

例えば裏コード。ドミナントセブンスコードにあるトライトーンの響きをもつ、代理となるコードですが、G7の裏コードはなんでしょう?
5度圏のGから、ちょうど反対のD♭(あるいはD♭7)が裏コードです。

セカンダリードミナントは、いずれかのダイアトニックコードに対するドミナントコードです。
ドミナントコードはあるコードの5度上となりますので、5度圏で見ると右隣のコードに当たります。
例えば、キーCのVであるGに対するセカンダリードミナントは、その隣D(あるいはD7)になるわけです。

裏コード

5度圏から裏コードを判別する方法の図解

セカンダリードミナント

5度圏からセカンダリードミナントを判別する方法の図解

5度圏を丸暗記したい方はこちらの記事をご覧ください。

回る5度圏表ツールを利用しよう

5度圏表ツールでは、ボタン・スライドの操作で12時の方向に置く音を変えることができます。
12時の音を主音ととらえ、ダイアトニックコードやコードトーンを確認することができます。

5度圏を利用して、作曲や演奏を効率化させていきましょう。