作曲で細かい表現にこだわる際にペダルポイントを使う方は少なくありません。
さて、このペダルポイントとはどう言った手法なのでしょうか。
この記事では、ペダルポイントを解説するとともに、有名曲の使用例を交えて効果的な使い方まで提案していきます。
ペダルポイントとは
ペダルポイントとは、コード進行の中で、一定の音程で続いている音を指します。
コードの最低音・内声・最高音、いずれの続かせることができますが、一般的に「最低音を持続させることをペダルポイント」と考えられることが多くあります。
トニックとドミナントのペダルポイントがよく使われる
先ほどの例ではトニックであるCをペダルポイントとしていました。
このように、トニックをペダルポイントとする場合をトニックペダルと呼びます。
他にも、ドミナントがペダルポイントとして使われることも多く、ドミナントペダルと言います。
下の譜例は、Cメジャーキーのドミナント(G)をペダルポイントとしたコード進行です。
ペダルポイントの聞こえ方
ペダルポイントを使うと、ベース音だけがある音に留まるので、どっしりとした雰囲気を感じさせます。
メジャーキーのトニックペダルであれば、トニックのもつ安定感と明るさがあるため、前向きで落ち着いた印象を感じさせます。
ドミナントペダルは、トニックへ解決する前によく使われます。トニックへ解決する力を蓄えているような印象で、いざ解決した時の安心感を高めます。
インテリアペダルとソプラノペダル
ここまで「ペダルポイントはベース音(最低音)の持続」という土台で解説してきました。
実際は、コードの内声や最高音でもペダルポイントのようなことがよく行われます。
これを区別するために、コード進行の中で持続している内声をインテリアペダル。最高音の場合をソプラノペダルと言います。
- インテリアペダル
- ソプラノペダル
インテリアペダル
コードの内声(最低音と最高音以外)で持続されている場合はインテリアペダルと言います。
下の譜例はインテリアペダルが使われているコード進行です。
通常のペダルポイント(ベースペダル)に比べて、コード進行の中に自然に取り込むことができます。
ソプラノペダル
コード進行中で最高音が持続されている場合はソプラノペダルと言います。
通常のペダルポイント(ベースペダル)のようなコードとベースの分離感がないため、インテリアペダル同様コードの中に自然に溶け込みます。
メロディーとしてソプラノペダルを使うこともよくあります。