平行調とは?同じスケールを持つ2つの調の関係性

  • 2022年4月30日
  • 2022年5月7日
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音楽には、12の長調(メジャーキー)と12の短調(マイナーキー)の、合計24調があります。

調が24もあると、例えば転調するときの選択肢が多すぎて、作曲するのが大変難しそうですよね。

しかし、調にはそれぞれ関係が近しい調があります。こうした調の関係性を近親調といい、近親調への転調は比較的スムーズです。

近親調の中でも、もっとも近しい関係にあるのが今回紹介する平行調です。

作曲はもちろん、演奏でも重要となる知識ですので、しっかり理解していきましょう。

平行調とは?

平行調とは、ある調と同じダイアトニックスケールをもつ調をさします。スケールが同なため、楽譜上では調号も同じになります。

ある長調の平行調は短三度下の短調(平行短調)。ある短調の平行調は短三度上の長調(平行長調)になります。

例えば、ハ長調(Cメジャーキー)の平行調は、短三度下の短調である、イ短調(Aマイナーキー)になります。

この二つの調のダイアトニックスケールは以下のように共通しています。

メジャースケールとマイナースケールの関係

平行調の見分け方

平行調の見分け方

  • 同じダイアトニックスケール
  • 同じ調号
  • 長調の場合:短三度下の短調
  • 短調の場合:短三度上の長調

また、五度圏表を用いることで簡単に平行調を見つけることができます。

外円が平行長調(ある短調からみた平行調)、内円が平行短調(ある長調からみた平行調)となります。

五度圏表

平行調への転調

平行調は、同じスケール、調号ですのでダイアトニックコードも共通です。

であれば、『ハ長調=イ短調』と言えるので、わざわざ区別する必要がないようにも思えます。

ここでは、平行調の概念を使った転調手法から平行調の重要性を確認していきましょう。

AメロからBメロ間で平行調に転調する例

平行長調と並行短調では主音(トニック)が異なります。

ハ長調はCが主音、イ短調はAが主音です。この主音を意識して演奏作曲することで、長調は明るく、短調は暗く感じさせることができます。

Jpopでも良くみられる例として、Aメロは長調、Bメロで並行短調に転調するものがあります。

Aメロで明るく、サビ前のBメロでは少し暗い部分を出しつつ、サビでまた明るく。感情の浮き沈みが生まれ、より充実感のあるストーリーを作ることができます。

並行調の同主調へ転調する例

ハ長調とハ短調のように、主音同じ別の調を同主調と言います。同主調もまた近親調です。

よく、ハ長調からイ長調へ転調する曲がありますが、これは平行調の同主調へ転調しています。

「ハ長調から並行短調のイ短調へ」「イ短調から同主調のイ長調へ」という流れで転調しています。

同主調の平行調へ転調する例

前項の転調例に似ていますが、考え方は逆になります。

例えば、ハ長調(Cメジャーキー)から変ホ長調(E♭メジャーキー)に転調する例では、

「ハ長調から同主調のハ短調へ」→「ハ短調から平行調長の変ホ長調へ」と考え順になります。

短三度転調
『平行調の同主調』の考え方では、短三度下の長調と短三度上の短調へ転調できます。
『同主調の平行調』の考え方では、短三度下の短調と短三度上の長調へ転調できます。
要は、どちらかの考え方を用いれば、短三度間は自由に転調できることになります。