コードの基本は、メジャーコードとマイナーコード。
二つを明確に理解できれば、多くの曲を理解・演奏できるでしょう。
今回は、マイナーコードを主体に解説いたします。
メジャーコードの違いについても解説いたしますが、メジャーコードについてより詳しくは『メジャーコードとは』をご覧ください。
マイナーコードとはどんなもの?
マイナーコードとは、根音(ルート)、根音から短3度の音、根音から完全5度の音で構成されるコードです。
例えば、Cを根音とする場合、C,E,♭G(ド,ミ♭,ソ)のコードがマイナーコードです。
サウンドも聞いてみましょう。
感じ方は人それぞれですが、暗く、重々しい雰囲気を感じるのではないでしょうか。
メジャーコードは、対照的に明るく、楽しげな雰囲気を感じられます。
2つのコードの響きを聴き比べてみましょう。
構成音
マイナーコードの構成音を再確認していきましょう。
マイナーコードは、根音(ルート)、短3度、完全5度の3つの音で構成されています。
主音から短3度までは、半音3つ。短3度から完全5度までは半音4つ分の音程となっています。
コードの記号・書き方(コードシンボル)
コード譜で見る様な、『m』『maj』『+』『-』などの記号を、コードシンボルと言います。
マイナーコードの場合は、根音となる音名の後に『m』あるいは『-』をつけて表記します。
メジャーコードとの違い
マイナーコードとメジャーコードの違いは3度の音にあります。
マイナーコードは、根音・短3度・完全5度の音程からなるコードでした。
メジャーコードは、根音・長3度・完全5度の音程からなるコードです。
要は、「マイナーコードの短3度の音を半音上げればメジャーコードになる」と言えます。
ピアノの場合
ギターの場合
たった1音の違いではありますが、聞こえ方は大きく異なります。
これを理解すると、コードの理解が格段に進む上に、1音の大切さに気づけます。
楽曲作りにおいての使いわけ
ここまで、それぞれのコードの印象を『マイナーコードは暗い』『メジャーコードは明るい』と言った簡単な表現しかしませんでした。
根底には、こうしたコード毎の性格の違いがあるのは確かなのですが、明るい曲にもマイナーコードがありますし、暗い曲にもメジャーコードは使われます。
会話をするには、単語だけでなく文章が必要です。
音楽では、コードだけでなくコード進行が必要です。
どんな単語を繋ぎ合わせるか。どんなコードを繋ぎ合わせるかで、全体的な印象は「明るい」「切ない」「希望」「失望」など、多様に異なります。
例えば、多くの人が『雨』に対し暗いイメージを捉えているとします。
雨単体では暗く感じるかもしれませんが、そこにコード進行のようなストーリーがあると一変します。
「長く続いていた雨がだったが徐々に晴れ間が出てきて、神々しい光が差し込んできた。」
となれば、希望感があり、一歩踏み出せるような明るい雰囲気を感じられます。
以下のコード進行には、「切ない感情」も垣間見えますが、決して「暗くは」ないのではないでしょうか。
コード進行を作る際は、コード単体の響きだけでなく、そのコードが文章の中でどんな働きを持つか考える必要があります。
コード進行について詳しくは、コード進行はどうやって作る?をご覧ください。
そのコード進行内で使う『コード』はその感情の深度や、顔の表情、世界感の色味など、微細な表現ができる!そんなイメージを持っているよ!
まとめ
マイナーコードとメジャーコードの違いは、『3度の半音差』だけでした。
メジャーコードとマイナーコードを理解すれば、他のディミニッシュやオーギュメントも簡単に理解できます。
▼メジャーとマイナー
コード | 構成音 |
---|---|
C | C,E,G |
Cm | C,E♭,G |
▼メジャーとオーギュメント(5度の違い)
コード | 構成音 |
---|---|
C | C,E,G |
Caug | C,E,G# |
▼マイナーとディミニッシュ(5度の違い)
コード | 構成音 |
---|---|
Cm | C,E♭,G |
Cdim | C,E♭,G♭ |